2011年11月20日 09:06（）

「あの花最終巻発売記念イベント」で監督に色々聞いてきた！

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「あの花最終巻発売記念イベント」に参加してきました

都内某所・アニプレックス関連施設で行われた「大人のアニメ鑑賞会あの花最終巻発売記念イベント」に行ってきました。
2011年11月23日発売予定の『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。6』を、発売前にSONYのBRAVIA(ブラビア)に搭載されている『4倍速再生』機能を利用した高フレームレート映像を堪能しようというイベントでした。

会場では『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。6』も展示されていました。

まず簡単な説明や注意事項を受けてから、長井龍雪氏(監督) や田中将賀氏(キャラデザイン・総作画監督)、那須信司氏(撮影・CG監督)ら3名のゲストが会場入りし、製作秘話や苦労話等を聞かせていただきました。

◆質疑応答 part1◆

--作中に実在する製品や名称がたくさん出てきましたよね？
長井氏：
あえて登場させる事で作品にリアリティを感じてほしかったんです。

--それは脚本にも明記されていたんですか？
長井氏：
全部ですね、全部書いてありましたが許可は取っていなかったんです(笑)
だから作りながら版権元に連絡をして、一つづつ許可をもらうという事になりスタッフが頑張ってくれました(笑)

--リアリティを重視しているようですが何か苦労はありましたか？
田中氏：
大きな苦労はなかったですが、アニメらしい絵よりも自然に感じられる絵を意識しましたね。
那須氏：
陽の明るさ調整には苦労しました、夜のシーンが多いんですが毎回違いますからね。
特に秘密基地の絵は物語で重要なシーンなので、全話で違和感を感じ無いように調整しましたね。
大事な場所でもありますし、なにより監督からのプレッシャーが・・・(笑)

--あの花は作品中に走るシーンが多いですが、何かこだわりが？
長井氏：
そうですね、青春ですから！(笑)
でも「感情のこもった走り」ってとても難しいんですよね。大変だったと思います。

田中氏：
まぁ一話で良いのが書けたんで、イケると思いましたけどね。

--「感情のこもった走り」を描く上で気をつけた事はありますか？
田中氏：
絵コンテの段階から仕上げていくので、意味を持たせるのは難しい。
だから設定や雰囲気を感じながら想像して、より「らしく」なるようにしました。

--ゆきあつ役の櫻井さんに「良い変態です！」と連呼したという噂もありますが
長井氏：
あれはねー(笑)
櫻井さんに演技がよかったって意味で言いたかったんだけど、テンパって「良い変態です！」って言っちゃったんですよね(笑)

--監督自身はゆきあつというキャラクターはどう思いますか？
長井氏：
変わってる・・・人だね(笑)

作品の裏話を聞かせていただいてから最終話「あの夏に咲く花」を視聴させていただきました。
BRAVIAの「4倍速」と一般的なテレビによる比較もあり、より高画質・高精細な映像を楽しむ事ができました。

実際に見てもらわないと『4倍速』の凄さは伝わらないと思いますが、激しいキャラの動きや背景の輪郭が通常よりかなりハッキリと見えるので一度体験すると普通のテレビには戻れないと思います。

最終話でじんたんがめんまを背負いキービジュアルにも使われている『秩父橋』を駆け抜けて行くシーンでは、欄干の輪郭がくっきりと見え隙間の向こうが見える程の鮮明さに驚きを隠せませんでした。

視聴を終えた後に再度質疑応答の時間が設けられ、面白いお話も聞かせていただけました。

◆質疑応答　part2◆

--作品全体で泣き顔が多いですが大変じゃありませんでしたか？
田中氏：
作り物の「お涙頂戴」という感じにはしたくなかったのでこだわりましたね。
泣かせようっていう意図よりも感情を受け取ってもらえるようにする事を優先しました。
それに必要以上に演出しなくても、脚本がすごくよかったですしね。

--キービジュアルの地底人Tシャツはじんたんの引きこもりを表しているんですか？
長井氏：
そうですね、引きこもりっぽいからていうのはあったと思う。
「毎回変えるの？」と聞かれて自分でハードルを上げちゃったんだよね(笑)

--じんたんのTシャツのデザインは誰が決めていたんですか？
田中氏：
最終的には私が決定しています。ノリで(笑)
スタッフからアイディアをもらったりもしましたね。

--小物を使った心情描写が評判ですが何かこだわりがあるんですか？
長井氏：
こだわりというか、キャラを補強する一つの材料として自然にやってる感じですね。
例えばマグカップのデザインはAmazonに実在してる物なんですが、設定素材としてスタッフに集めてもらった中にあったのを偶然選んだんです。

--コラボやタイアップじゃなかったんですか？
長井氏：
そうなんです。
本当に良いデザインだったので特にいじる事も無く使ったら一部の方にご迷惑をおかけする事になりましたが(笑)

--最後に来年の夏にイベントをやるそうですが、何か重大な発表はあるんでしょうか？
長井氏：
私も知りません！教えてくれません！(笑)

イベントの最後にはめんま役の茅野愛衣さんの直筆サインを奪い合う熾烈なじゃんけん大会も開催され、参加者全員にお土産までいただきました。

さらにサインまでしていただきありがとうございました。

◆まとめ◆

ただでさえ泣ける最終話、ティッシュを持って行かなかったので涙をこらえるのが大変でした。
Bru-rayの高画質・高精細な映像にBRAVIAの「4倍速」機能が合わさる事で、TV放送時よりも滑らかな映像が実現してかなり没入できた気がします。

特にじんたんがめんまを背負って秩父橋を駆け抜けるシーンやお別れのかくれんぼのシーンは完全に意識を持って行かれていました。

最終話のタイトルは「あの夏に咲く花」、来年の夏にどんな「花」が咲くのか気になる所ですが、
11月23日発売の「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。6」を手に入れて、あの感動をもう一度味わっておく事をオススメします！

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