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2013年05月17日 16:00(

【コラム】グリザイアシリーズ完結記念インタビュー風コラム 第3回

無題

グリザイアシリーズ完結記念 3回目


☆おすすめ☆


さてさてさて、フロントウイング最新作『グリザイアの楽園』の発売日に向けて、同作品のメインシナリオを担当された藤崎竜太さんにお話をうかがっているインタビュー企画の第3回。
今回は、藤崎さんが「あまりゲームをしない」という話題からのスタート。
お話をうかがっているうちに、藤崎さんが『グリザイア〜』に対してどういう姿勢で取り組まれたかっていう話題にまで触れることができましたよ〜。

もちろん大好評の描き下ろしイラストも健在っ! 今回は渡辺明夫さんに担当いただきました〜。やった〜♪


■グリザイアの楽園とは

http://ec2.images-amazon.com/images/I/51EZwA5RTCL.jpg

美少女ゲームメーカー・フロントウイングが5月24日にリリースする最新作。

2011年に発売され、同年にその年最もファンから支持された美少女ゲーム作品
に贈られる「萌えゲーアワード2011」にて大賞ほか主たる賞を独占した話題作
『グリザイアの果実』、そしてその続編として生み出され、同じく高い評価
を得た『グリザイアの迷宮』に続く三部作の完結編にあたる作品である。 登場人物たちの厚みのある設定と、それらが生み出す人間模様、
そして軽妙な会話劇の織り交ぜ具合が絶妙であると、
多くのファンから高評価を得た。
もちろん、アニメ『化物語』や『神のみぞ知るセカイ』などで
お馴染みの渡辺明夫氏や、ゲーム『智代アフター』で知られるフミオ氏らを
起用したビジュアル面でも人気を集めていることはご存知のとおり。
詳しくはフロントウイング オフィシャルサイトを参照のこと http://frontwing.jp/

for-otacom03


(オタク.com 特別コラム 描きおろしイラスト)※保存推奨



第1回 グリザイアのシリーズ完結杵にンタビュー風コラム
あああ
http://0taku.livedoor.biz/archives/4447119.html


第2回 記念インタビュー風コラム
aaaa
http://0taku.livedoor.biz/archives/4452071.html

すずこ 「こんにちは、すずこ です。インタビューコラムも第3回目です。今回もよろしくお願いいたします」

藤崎  「はい、よろしくお願いします」
藤崎  「というか、1回のインタビューを4回に分割して掲載するんだよね? 毎回こういう挨拶を入れるの?」
すずこ 「一応の区切りとして必要かなと」
藤崎  「あ、え? なんか勘違いしてたかも、4回に分けるって、4ページに分割するって意味じゃないんだ?」
すずこ 「本当に何も聞いてないんですね」
藤崎  インタビューがあるって話以外は何もきいてないよ。ごはん食べさせてくれるっていうからノコノコ出てきただけだしね(笑)」



■ゲームはやらない?■


すずこ 「という訳で、前回藤崎さんはゲームをほとんどプレイしないというお話をうかがった訳ですが、何か理由とかあるんでしょうか?」
藤崎  「うーん、嫌いだからやらないって訳じゃないし、それこそ学生の頃は毎月1〜2本は買ってたよ?」
藤崎  「それでも、それを仕事にするようになって、ある程度経験を重ねてくると、同種他作品が発想の邪魔になってくるというか、基本藤崎はへそ曲がりだから、他所が作ってる物を見ても文句しか言わないんだよね。そうなってくると、遊んでても楽しくないし」

すずこ 「でも、楽しくないからやらないって訳ではないんですよね?」
藤崎  「説明が難しいな。ちょっと真面目に話すけどいい?」
すずこ 「もちろんです」
藤崎  「この手の美少女ゲームと呼ばれる物は、実に趣味性の高い商品です。そして“趣味”という物は、突き詰めてしまえば『人とは違う』ことに価値を見い出すものだと藤崎は考えています」
藤崎  「藤崎自身がそうであるように、誰もが持っていて、誰もが良いとする物を嫌うのがマニアという人種の本質なのでしょう」
藤崎  「では、奇抜な物を作り続ければヒット作が生まれるのかと言えば、それも違います
藤崎  「たまたま1作当たったぐらいでヒット作クリエイターみたいにドヤ顔で説明するのもアレですが、まず一番大切なのは『運』とでも言いますか、作品を作る上でのタイミングです、これには人も含みます」
藤崎  「クリエイターとしての実力の前に、誰とどのタイミングで仕事をするかで、その商品の良し悪しが大きく変わってしまいます
藤崎  「次いで洗練されたデザイン。そして商品としての基礎がしっかりとしていることヒット作の条件だと藤崎は考えています」
藤崎  奇抜であることも重要ですが、全てが奇抜である必要はありません。そこまで行ってしまえば、それはもう作っている人間にすら良さの理解出来ない商品になりますし、そしてそういう物を作っている時に限って、止める人間が居ないものです」
藤崎  「グリザイアシリーズに関しては、その辺のさじ加減というものを、藤崎は木緒さんから学びました。あの人はデザイナーとしてその辺をよく理解していらっしゃって、本当に勉強になりました
藤崎  「奇抜であることはとても大切なことですが、それに拘る必要はありません。作品を10で割るとすれば、1も奇抜であれば十分であるという結論に至りました」
藤崎  「というか、その程度に意識を留めておかないと、必ず『奇抜』は膨張します。事実、果実の開発中は、藤崎の“膨張”を止める人間が必須でしたし、その役目が木緒さんだったということになります」
藤崎  「人とは違う物を作ろう。そればかりを考えていると、少なからず痛い目を見ますし、逆に長い物に巻かれるがごとく、当たり前の物を作っているのが一番楽ですし、誰にも怒られません。素晴らしいことです」
藤崎  「でも、それじゃあ面白くないだろ! というのが、藤崎が趣味人として“マニア”であり続けた結果に出した答えです」
藤崎  「そこで最初の“ゲームをやらない理由”の話になるのですが、例えばそう、ラーメン屋さんです」
藤崎  「ラーメン屋さんを始めるにあたり、他所のラーメン屋さんに食べに行って研究するような店主3年で店を潰します。マニアであるお客様は、隣の店で同じ物が食えることを許してくれる程甘くはありません
藤崎  「かといって、食べたこともなければ見たこともないような物を食べに来るお客様も多くは居ないでしょう」
藤崎  「長年継ぎ足されたスープのごとく、美少女ゲーム業界が長年掛けて築き上げた『当たり前の価値』に、ほんの少しだけ『奇抜』を練り込み、どこにでもある素材を使用し、気付かれない程度の調味料を、いくつも加える」
藤崎  「出来上がってしまえば、きっと誰もが知っているのに、今までなかった風味の料理になっているというのが、グリザイアシリーズの共通コンセプトです」
藤崎  「どこか懐かしくもあり、それでいて食べたことのない味、欲張って盛りすぎたとしても、基礎がしっかりしていれば“皿”からこぼれることはありません
藤崎  「今にして思えば、藤崎が作りたかったのは、天音のカレーのような美少女ゲームだったのかも知れません」




■クリエイターとエンジニア■


すずこ 「なんと言いますか、理解できるようで、実際は同じ立場に立ってみないと本当の意味は理解できないような深いお話ですね」
藤崎  「あんまり上手な例えじゃないし、なんか偉そうなこと言ってて嫌な感じだね」
藤崎  「そもそも藤崎はクリエイターではなく、エンジニアだよ?」

すずこ 「それはどういう意味でしょう?」
藤崎  ゼロから物を生み出すのがクリエイターで、既存の素材や技術の組み合わせで新しいものを作り出すのがエンジニア。生み出すと作り出すでは、随分と意味が違うよ。創作家技術屋って言った方が違いが分かりやすいかな?」
すずこ 「具体的にはどう違うんでしょう?」
藤崎  「まあ、既存の技術を組み合わせる上で、専用の治具や足りない部品を自作する程度のことはするから、やってることはあまり変わらないように見えるけど、基本、実績のない全く新しい技術には手を出さないのがエンジニア…かな?」
すずこ 「なるほど」
藤崎  「いやマズイな、こう言い切っちゃうと、日々技術の進歩に余念がないエンジニアに怒られる…というか、作品の話というよりは、藤崎個人の話になってるよね?」
すずこ 「藤崎さんはブログやらツイッターなんかやらないので、情報が少ないですし、知りたい人も多いのでは?」
藤崎  「知りたいかな? 藤崎は逆に、好きな作家の情報なんて知りたくないなあ。知ってしまえば好きな作品を純粋に楽しめなくなるし」
すずこ 「ああ、なんとなくわかる気がします」
藤崎  「そもそも藤崎は配慮が足りないし、あまり性格もよくないから、ブログやツイッターを始めれば、無意識ながらも誰かを傷つけるかも知れない
藤崎  「どんなに良い作品を書こうと、書いた人のイメージ良くなければ楽しめないでしょ? だから、出来るだけ表には出たくない
藤崎  「ちょっと真面目な話になるから、またあえてここからは敬語を使うけど、そういう理由で、本当はこういったコラムもあまり好きじゃないんです、一般人を相手に偉そうに自分の作品を語ったりするのは恥ずかしいし」

すずこ 「じゃあなんで引き受けたんですか?」
藤崎  仕事だからだよ。嫌ならやらなくていいなんてのは仕事じゃないし、断ったら会社の空気悪くなるからね…とまぁ、こういう言い方をするから性格悪いって言われるんだけど(笑)」
藤崎  「そもそも藤崎一人の力で売れた作品じゃないし、それをこうして“俺が作った!”と言わんばかりに得意げに語るのが。基本、シナリオライターなんて表に出ちゃいけない仕事なんだよね」
藤崎  「まずは絵描き、次に声優、そしてブランドイメージシナリオはその次ぐらいが理想かな? シナリオライターが先行している作品は本当に作りづらい

すずこ 「それはどういった理由からですか?」
藤崎  シナリオライターが好きに書いた脚本に、絵描きさんが後から合わせるのって本当に難しい。絵描きさんにも得意なものと苦手なものがあるからね」
藤崎  「例えばの話だけれど、ギターを描くのは上手でも、マシンガンは描いたことがない絵描きさんに、“同じ肩から紐でぶら下げる機械だ”って理由で描いてもらっても、まるで上手くいかないことの方が多い」
藤崎  「まずは、作品の看板たる絵描きさんの“得意分野”に合わせた企画作りから始めないと、大抵はチグハグな物になる」
藤崎  「そしてそれは演じてくれる声優さんや、売り出すブランドのイメージ同様だよ。漫画で例えるとわかりやすいかな? ハードボイルド漫画の巨匠に、ちょっとエッチな学園ラブコメディーを描かせるような物でしょ?」
すずこ 「なるほど。私今、お話を聞きながらすごく変な物を想像して、それはそれで見てみたいとは思いますが、商品としてはアウトでしょうね」
藤崎  「というか、また偉そうな話になっちゃったな。つまり、シナリオライターなんてそんな偉くないんです。こういうのは普通、プロデューサーかディレクターがする発言だよ」
すずこ 「そんなことはないと思うんですけどねえ」
藤崎  「というか、こういう話は、お酒が入ってる時に聞いてよ。お酒が入ってれば聞かれてもいないようなことまでベラベラ喋るから(笑)」




■酒と女と■


すずこ 居酒屋とかでインタビューした方がよかったですかね?」
藤崎  「そうだね。それと、出来れば…あ! そういう事か!」
すずこ 「なんですか?」
藤崎 「いや、なんで女性インタビュアーなのかなって思ってたんだけど、実際キミって、フロントウイングの社員でもないし、雑誌の人でもないんでしょ?」
すずこ 「そうです。雑誌というか、コラムが掲載されるサイトの関係者ですらありません。今回のインタビューのために雇われたと言いますか。え? 女性インタビュアーだと、なにかあるんですか?」
藤崎  「藤崎はが入って、女の子がいると“俺スゲーだろ”ってウザい話を延々とするから(笑) それを面白おかしく脚色してインタビューにする気だな? 魂胆は読めた!
すずこ 「…急にインタビューしずらくなってきました(汗)」
藤崎  「じゃ、とりあえずお酒買ってきてよ。あとおつまみも。なにかお魚っぽい物がいいな」
すずこ 「それは終わってからにしましょう。さすがに怒られますよ?」
藤崎  「だよね、言っちゃいけないことまで言っちゃいそうだし(笑)」
藤崎  「前にね、作家連と神保町の居酒屋で大いに呑んで、編集やディレクターの愚痴を大声で話してたら、会計の時に“皆さん作家さんなんですか?”って店員さんに聞かれて、ゾッとしたことがある。迂闊なことは公の場で口にしない方がいい
藤崎  「というか、このインタビューでも随分と大口叩いちゃったし、もう手遅れか(笑)」




■初心者向け? 玄人向け?■


藤崎  「いまさら聞くのもアレなんだけど、結局のところ、キミは何者なの?」
すずこ 「改めて聞かれると説明に困りますが、藤崎さんから見れば、ただの作品のファンですかね? 素人ですよ?」
藤崎  「ああ、ファン代表が製作者に聞きたい事を聞くって感じの形式なのかな?」
すずこ 「ファン代表って言われると、それほど大げさなものでもない感じなんですけど」
藤崎  「じゃあさ、ちょっと逆に聞いてもいいかな? グリザイアをプレイしてどう思った?」
すずこ 面白かったですよ。なんて言うか、ある意味初心者向けなのかなって思いました」
藤崎  「あ、うん…(苦笑)」
すずこ 「あ、すみません、変な意味ではなくて、丁寧に作ってあって、初心者向きなのかなって」
藤崎  「いや、間違ってないよ? でも初心者向きなのは当たり前というか、逆に玄人向けのゲーム作ってる会社ってあるのかな? あまり聞いたことないよね?」
藤崎  「というか、玄人向けって、どんなゲームなの? それを簡単に想像してみて、商品になると思う?」
すずこ 「そう言われてしまうと、どうなんでしょうね…」
藤崎  プレイする人間を年齢以外にも規制している会社って、殆ど無いと思うんだ。取っ付きやすさと内容の浅い深いも、初心者向け云々は関係ない」
藤崎  「丁寧に作ってあれば素人向けって事になると、逆に不親切な物が玄人向けって事になっちゃうと思うんだけど、それもゲームにおいては間違いだと思う」
藤崎  「確かに、初心者に対して間口を広くとって、わかりやすい記号を使って開放的に作ってはいるけれど、玄人をないがしろにしている訳でもなく、“行きついてしまった”玄人にしか理解できない部分も多く含ませてあるというか、サーフェスとファウンデーションで設計思想が異なる感じ?」

すずこ 「…えっと…?」
藤崎  「バイクで言えば、ニンジャ1000
すずこ 「ごめんなさい、全然わからないです」
藤崎  「えーと…初心者が喜びそうな派手な見た目と、安心してはしゃげる懐の深さ玄人から見れば玩具っぽいけどヤリ過ぎ感のない見た目と、過去のノウハウがみっしりと詰まっているとも思える原点回帰的なエンスージアズム?」
すずこ 「ごめんなさい、本当にごめんなさい
藤崎  「なぜ謝る?」
すずこ 「よくわからないです…」
藤崎  「うん、わからなくていいし、そこをわかられちゃうと、藤崎は商売になりません(笑)」
藤崎  「簡単に言っちゃうとね? 初心者でも興味を持ちやすい適度なチャラさと長めのチュートリアル。そして玄人が“へぇ、よく頑張ったね”と苦笑いできる程度の、なかなか気が付かない芯の部分での“当たり前”をパッケージングした感じ?」

すずこ 「なるほど、単純に初心者向けと割り切ってはいけないということですね?」
藤崎  「いや、そうじゃなくて…なんで伝わらないかな、ごめんね、説明が下手で(汗)」
すずこ 「えっと、初心者はもちろん、玄人の方も楽しめるように深く考えて作られているということでしょうか」
藤崎  「いや、実はそれほど深くは考えてない(笑)単純に、社長の好みに合わせただけ」
すずこ 「つまり社長がすごいと」
藤崎  「なんだろ? 長年業界にいるクセに枯れもせずに流行り物に鼻が利いて、基本わがままで細けぇ事にクソうるせぇ人なんだけど、それがグリザイアにおける高感度センサーの役割を担っている感じ? あの人がいなければこうはならなかったという言う意味では、ちゃんとプロデューサーをしてたって事かな?」
藤崎  「それと、社長が偉いのは当たり前。藤崎は陰で社長の悪口も散々言うけど、若手が社長の悪口言ってたら“おい、俺の社長に文句があるのか”って怒るし(笑)」

すずこ ツンデレじゃないですか(笑)」
すずこ 「という訳で、お話は尽きませんが今回はこの辺にしましょう。もうテープがありません。次からはスマホで録音していいですか?」

藤崎  「構わないけど、じゃあ最初からそうしとけよって話じゃない?(笑)」

 



第3回目のコラムはこれで終了です。なんだかわかるようなわからないような難しい話になってきましたが、頑張って質問していこうと思います。
次回はグリザイアシリーズの肝とも言えるキャラクターを作る上での苦労のようなものをお伺いしていきます。
『理解する必要、あるの?』と口にしてはばからない藤崎さんから、出来るだけわかりやすいコメントを頂けるように頑張っていこうと思います!



■藤崎竜太プロフィール
2002年にフロントウイングから発売された『魔女のお茶会』にて制作に参加。
その後『スイートレガシー』『ゆきうた』『グリザイアの果実』にてシナリオを担当。
以降シリーズとして『グリザイアの迷宮』『グリザイアの楽園』のスタッフとして続投中。

関連記事:【確定】「グリザイアの果実」アニメ化決定!


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